すこしだけ深堀りしてみるブログ

日々の生活で気になったことを自分が納得できる程度に調べてみるブログです

西向く士

先日の夜のこと、トロッコに乗って左右どちらの答えが正しいかを選ぶクイズ番組を見ていると「6月の日数で正しいのはどっち?」っていう問題がでました

妻と私は、ほぼ同時に「30日!」と叫び、お互いに顔を見合わせてニヤリ

 

「こんなの常識だよね、西向く士なんだから」と私

「えっ!?」

「西向く士!」

「何ですって?」

「ニ・シ・ム・ク・サ・ム・ラ・イ!」

「何それ? 知らない!」

「えっ!?」

「そんなの初めて聞いた‥」

「2月、4月、6月、9月、11月の語呂合わせだよ!」

「サムライってなによ!」

「11月は漢字で書くと十と一で、くっ付けると武士の士って字になるじゃん!」

「だからサムライ!」

「へ~、私はゲンコツでやるわよ!」

「えっ!?ゲンコツ?」

「ゲンコツ作って、盛り上がったところから1、2、3ってやると、低いところが少ない月なのよ」

「へ~、そんなやり方するんだ‥、知らなかった~」

「みんなこうしてたわよ」

「俺は西向く士で覚えたよ」

結婚してウン十年も経ってから、初めて知った夫婦の食い違いです(^^;

 

「誰に教わったのよ?」

「う~ん、学校かな?」

「学校じゃそんなの教えてないわよ!」

「じゃあ親かな?」

「関西はそういう風に覚えるんだ?」

「う~ん、俺は全国これだと思ってたけど‥」

まあ覚え方はどっちでもいいと思いますが、西向く士が全国共通でなかったことがある意味ショック"(-""-)"

調べてみると、やっぱり妻と私のやり方のふたつがあるようです

一概に関西とか関東ってわけでもないようで、様々な地域や年齢でも違うみたい

覚えやすいやり方をそれぞれが子供に言い伝えたってのが真相ですかね

 

ところで今更ですが、何で30日(小の月)と31日の月(大の月)があるのでしょう?

調べてみると、太陽暦(エジプト発祥)を使っていた地域と太陰暦メソポタミア発祥)を使っていた地域では理由が違うようです

 

太陰暦とは月の満ち欠けの周期を元に作られた暦です

新月(朔日)から満月になって次の新月になる前日までをひと月とします

このひと月は平均が29.5日なんですが、月の周期が一定ではないため29日の月があったり30日の月があったりするわけです

なので大の月と小の月があった

ただ、この大と小も交互にくるわけではなく、大の月が続くこともあれば小の月が続くこともざらにあったとか

ややこしいですね(天文学的にはややこしくないらしいけど)

ちなみに、太陰暦だとひと月の平均が29.5日ですから、12か月が354日になります

これだと地球が大陽を一周する365日に11日足らないために季節がだんだんズレるという問題がありました

そこで、大陽暦でいう1年365日に日数を合わせる太陰太陽歴というのが生まれました

これによって季節のズレを修正するわけですが、実際にどうするかというと、2~3年に一度13か月の年を作って調整したらしい

これもどうなのかなって思いますが、慣れれば大丈夫なのかな

なんせ日本では明治の初めまでこれが使われていたんですから‥

さて太陰暦で大小の月があった理由はわかりました

太陽のイラスト

では太陽暦ではどうかというと‥

古代エジプトではナイル川の氾濫が大きな問題でしたが、これが毎年同じ時期に起こることを突き止めた学者が暦を作りました

365日で同じ季節が巡ってくることから、これを1年として最初は4つの季節で分けていましたが、その後、さらに細かく分けて月というものができました

当時のひと月はすべて30日で、12か月で360日、残りの5日は余った日としていたそうです

しかしこれも時が経つにつれてだんだんと季節がズレてしまい、あのシーザーがローマ皇帝のころには大きな問題となっていました

そこで作られたのがユリウス暦で、余った5日を12の月の中に入れ込み、4年に1回はもう1日多い年を作ることにしました

これによって長年使ってもズレが起きない暦とともに、大と小の月が生まれたわけです

足されなかった月がなぜ2月、4月、6月、9月と11月なのかはいろんな理由があるみたいですが、それにしてもなんで2月だけなぜ28日なんだろう?

で、閏年に一日足す月も2月なのはなぜ?

これは、元々エジプトで太陽暦が作られたときは、農作業を始める3月が年の始まりだったらしいのです

ってことは2月は年の最後の月ってことで、最後に日数を調整する月だった‥?

まあ、そう考えると納得がいきます

ちなみに、現在はほとんどの地域でグレゴリオ暦が採用されています

これはユリウス暦の精度を更に高めたもので、地球の公転周期とのズレを無くすため、「西暦年が4で割り切れる年は閏年とするが、100で割り切れても400で割り切れない年は平年とする」というものです

何を言ってるかというと、4年ごと(閏年)に1日づつ足していくと、400年間で3日分多くなちゃうんですね

だから「100年ごとに閏年を1回無くして、400年で3日減らしましょ!」ってことですね

実はこれでもちょっとだけ多いらしいのですが、地球の公転時間は徐々に遅くなっているらしいんです

なのであまり先のことまで考えても仕方ないらしいですよ(^^;

ってことで、今日の深堀りはここまで