すこしだけ深堀りしてみるブログ

日々の生活で気になったことを自分が納得できる程度に調べてみるブログです

池が凍る条件とは?

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「今日は一段と寒いな・・」と思いながら、いつものウォーキングに出かけた

ウォーキングを始めて3回目の冬、自分でもよく続いているものだと感心する

天気予報では都心で最低気温がマイナス3℃になると言っていたから、ここはそれより更に1~2℃ほど低いはずだ

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それにしても東京の冬は天気が良い

日本海側で育った私にとって、雲一つない青空は恨めしいぐらいだ

ただ雲がない分、日が沈んだあとの気温は下がりやすいのかもしれない

ウォーキングの折り返しは、大きな池の周りに木々が生い茂っている静かな公園だ

池から流れ出た水はクネクネしながら都心を通り、最後は東京湾へ注いでいる

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結氷 - Wikipediaより

今朝はその池に氷が張っていた

「ほ~、この池に氷が張るとは・・」

ウォーキングを始めてから水溜まりに氷が張っているのは何度か見たが、この池に氷が張っているは初めてだ

「こりゃ、寒いはずだ・・」

池に氷が張るためにはまず水温が0度以下になることが必要だ

気温が零度以下になるような日が続くことも必要だが、放射冷却によって水面温度が下がることが重要になる

放射冷却は、夜中に晴れていて、風がなく、窪地(低地)であるほど進むらしい

「なるほど・・この池は窪地で周りを木に囲まれているから、風もなく冷気が溜まりやすいわけだ」

ただ水面の温度が下がっても、すぐに氷が張るわけではない

外気に冷やされた表面の水は体積が減って質量が増加するため、底に沈んで下部の暖かい水と入れ替わる

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対流 - Wikipediaより

上がってきた暖かい水はまた外気で冷やされて質量が増し、底の水と入れ替わりながら池全体の水温が下がっていく

池や湖の底が深いほど全体が冷えるのに時間がかかるのだが、この公園の池は水深が1mだそうで冷えるのにそれほど時間を要しないのだろう

対流を繰り返しながら池の水は冷えていくのだが、この対流は水温が4℃になると止まってしまうそうだ

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第1章 水の性質と役割:文部科学省 (mext.go.jp)より

水は摂氏4℃の質量が一番大きく、それより温度が下がると逆に質量が小さくなっていくので、4℃を下回った水は下に沈めなくなって対流が止まってしまうのだ

そう言えば、昔理科の授業で4℃の水1㎖が1gと習ったような気がする

0℃で氷になると更に質量は減るが、もっと冷えるに従って今度は質量が増していく

水とは本当に不思議な物体だ

対流が止まった池の水面は3℃、2℃、1℃と冷えて行き、0℃になると凍りはじめる

「魚たちは水の中からこれを恨めしそうに見ていたのかな・・」なんて考えていたら思わず笑えてきた

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公園を一回りするころには、日も当たって池の周りも明るくなってきた

この池の氷も昼を待たずに溶けてなくなってしまうのだろう

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公園の片隅にロウバイが咲いていた

春がもうそこまで来ている

今日の深掘りはここまで